- 川崎ピアノ教室講師が、独断と偏見でお送りする -
ピアノ 初心者講座
No.010 〜 急がば回れ 〜
指使い(運指)は最短距離への道しるべ
さて、ピアノ初心者講座も10回目を迎えました。とくに計画することもなく進めてきたこの講座ですが、
本当に、題材が無くなったらどうしよう、、
なんて、思ったりもしましたが、意外にも思いつくことがたくさんあって、まだ大丈夫そうです(笑)
と、いうことで、記念すべき10回目のお題は、運指に関してお話したいと思います。
これは、指使いとも言われいるもので、ピアノなど、特にクラシックの楽譜を開いてみると、細かく指示されていると思います。
右手は親指から小指に向かって1.2.3.4.5
左手も、親指から小指に向かって1.2.3.4.5
という割当になっています。
小さい頃のわたしは、この指使い、とってもめんどうに感じていたのを覚えています。
指使いなど正確でなくても、とりあえず適当に弾けてしまえればOKという感じでした。
あの頃の自分を振り返ると、指使いは、言ってみたら余計なお世話な感じで捉えていたのだと思います。
さらに、小さい頃は練習することは続けていたものの、練習効率といったものはあまり意識しなくてよい状況だったことも、必要性を理解できなかったことの原因の一つだと思います。
(でも、それはそうですよね。小さい頃に作業の効率なんかあまり意識しませんもんね、、楽しいか、つまらないか、とても単純な発想だったハズ 笑 )
では、指使いを意識することで、なぜ効率がよくなるのかということに関して、わたしなりの考えを説明しようと思います。
ピアノを弾くということに関して、特に最近になって大きく自分の中に生まれた意識というのがあって、それは、ピアノを弾く=運動だということです。
ピアノというと、感性ですとか、才能ですとか、そういったキーワードを想像しやすいですが、それはあくまで、その曲がある程度体に染み付いた後に与えられる楽しみであって、あくまで練習の段階では、ただの運動と捉えた方が、気持ちも割り切れていいのではないかとも思います。
毎回感情を入れていたら疲れてしまいますしね。。
要は指を動かす運動です。
では、ピアノの練習を運動と捉えたならば、頭で考えるというよりは、体に覚えさせるという考え方になると思うのですが、指使いが適当で、毎回練習の度に違う動きをするのと、指使いの指示に忠実に、毎回同じ動きをした場合、どちらが早く体に染み付くでしょう??
答えは言うまでもありません。後者です。ピアノに関わらず同じ動きを反復した方が、体が覚えやすいに決まっています。
なので、運指というのは、余計なお世話でも、めんどくさがるものでも無く、
ゴールまでの近道を示してくれているありがたい道しるべなんですね。
早く、仕上げたかったり、練習するのがめんどくさい時ほど、必要な指示だということです。
初めの段階ですこしだけ遠回りすることで、結果的に早くゴールできるという、
まさに、急がば回れ精神ですね。
アドリブ感の多いポップス系ですと、なかなかそうもいかないのですが (汗)
音が毎回決まっているクラシックであれば、間違いないと思います。
最後にお伝えしたいこととしては、当教室にはこのような練習方法でピアノ演奏に取り組んでいる生徒さんがたくさんいますが、当教室HP試聴コーナーにもあるように、本当にまったくの初心者の方であっても、両手と足を使って演奏できている生徒さんを目の当たりにする度に、人間の体は凄いなーと関心してしまいます。年齢も関係なく、人間というのは適応性に溢れていて、やはり反復することで、体はしっかりとその動きを覚えているのですね。
人体って凄いですね 汗